ホーム > 不妊治療について > 一般不妊検査について

一般的な検査の流れ

基礎体温・ホルモン値測定

まずは基礎体温表を作成(1日1回、起床時に測定)し、自身の月経リズムについて把握します。

seiri6.jpg

体内では様々なホルモンが月経周期内で変動しており、多くの方では上のように低温相と高温相に分かれます。もし、はっきり2相に分かれていない場合にはホルモン分泌の異常が背景にある可能性が示唆されます。また、高温相の期間が短い、低温-高温の差が小さい場合には黄体の機能が低い可能性が示唆されます。

月経周期の各ポイントでホルモン値を測定し、正常な変動になっているかを確認します

 

①卵巣から分泌されるホルモン

 E2(エストロゲン):子宮内膜に作用し、厚みを変化させます。排卵前の発育した卵胞から生成されるため、卵胞の発育・成熟の程度を知るのにも有用です。視床下部、下垂体障害、黄体機能不全の診断にも用います。基礎値は月経3~5日目に測定します。 

 P4(プロゲステロン):子宮内膜に作用し、より着床しやすい環境に変化させる他、妊娠を維持する作用もあります。排卵後の基礎体温が上がるのもこのホルモンによる作用です。排卵や黄体機能不全の診断に用います。排卵後卵巣黄体より約12日間分泌されるので、黄体中期に測定します。 

 

②脳下垂体から卵巣へと伝達されるホルモン

 FSH(卵胞刺激ホルモン):卵巣内の卵胞に作用し、卵胞を成熟させる作用があります。視床下部・下垂体障害や卵巣予備能の検査に有用です。月経3~7日目に測定します。いわゆる更年期になった場合は卵巣ホルモン値が減少し、対してこの卵胞刺激ホルモン値が上昇します。

 LH(黄体化ホルモン):排卵直前に急上昇(LHサージ)することで、排卵の引き金となります。LHサージ後32~40時間後に排卵が起こるとされています。また、排卵後の卵胞から黄体へ変化させる作用があります。基礎値は月経3~7日目に測定します。FSHと同様に視床下部や下垂体障害の検査に有用です。

 

③その他

 PRL(プロラクチン):脳下垂体から分泌されるホルモンであり、主な作用は乳汁の分泌です。高値の場合には排卵障害の原因になる可能性があります。月経3~7日目に測定します。

 T(テストステロン):多嚢胞性卵巣症候群や月経異常、多毛症などの男性化兆候を示す女性で高値になる場合がある。測定時期は特に指定しません。

 AMH(抗ミュラー管ホルモン):(詳しくは前頁を参照してください)発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。前胞状卵胞数を反映すると考えられており、今後の排卵予備能力の指標となります。いわゆる卵巣年齢を測定できるとして注目されています。測定時期は特に指定しません。

 

子宮卵管造影検査(HSG)

子宮内に造影剤を注入し、子宮内のスペースの形態、卵管の通過性、および骨盤内の癒着の有無などを評価します。月経血が止まった頃~月経10日目辺りに検査を行います。

精液検査

精液検査に用いる精液は、通常48時間以上禁欲したのちに、マスターベーションで採取していただきます。採取後の精液は常温で保管し、なるべく数時間以内に持参していただきます。採取直後の精液はゲル状ですが、60分も静置すると液化しますので、顕微鏡を用いて観察します。運動率、濃度、奇形率などを解析します。

当院では採精室を準備しておりますので、遠方から受診される場合はご利用ください。

頸管粘液検査

頸管粘液は卵巣からのホルモンによって状態が変化しており、排卵前にはエストロゲンの作用によって分泌が多く水様になり、精子が通過しやすい状態になります。逆に排卵後にはプロゲステロンの作用によって分泌は減少し、精子が通過しにくい状態になります。

排卵前後の頸管粘液を顕微鏡で検査することで、粘液を正常を確認します。また、同時期に性行為を行い、その直後の頸管粘液検査で粘液内に運動性の高い精子がいれば通過性良好と判断します(性交後検査)